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煙 -en.-



それは の照らす 雨の中

遠く、匂い立つように



もはや「シリーズ」と呼んで大丈夫なのか分からないほど
久々の不定期連作「-en.-」シリーズ、「艶」「焔」「宴」
ときて、四作目の今回は「煙」がテーマです。…というか、
一作目を描いたのってもう7年前(2011年)なのね。ヒエー。


今までは七愉陀がメインキャラでしたが、前作「宴」で”饗
宴(きょうえん)”した縁で今回は仙ちゃんに。そして密かに
定めていた『裏テーマ(※)』、一作目の時がちょうど「煙」
だったなと思い出しまして、構図や画風は違えど、「艶」
なんとなーく対になるような雰囲気にしてみたつもりです。

(※『裏テーマ』:たぶん、今回初めて話すんですけど(笑)
毎回タイトルが「えん」と読む漢字一字なのはご存知の通り
ですが、さらに毎回もう一字ずつ「隠し漢字」みたいなものを
心の中で決めていまして、「艶=煙」、「焔=炎」、「宴=縁」
と、全部「えん」と読めるようになってます。面白いでしょ?)


描いた時期がお彼岸で、ついでに仙ちゃんが9月生まれと
いうのもあり、連日の秋雨を眺めながら「狐」「雨」「煙」…と
いう単語から『狐の嫁入り』『煙雨(えんう)』 etc. をイメージ
した結果こうなりました。あとは何より狐面が描きたかった。


何か今回は特に「理屈より感覚で」というか、それこそ脳内
にぼんやりと浮かぶ『煙』みたいな状態のものを、そのまま
形にするような、ちょっと珍しい経験ができた気がします。


※ちょっと大きいサイズはこちら(要「Pixiv」アカウント・別窓)



線画・着色:2018.09.30 [CLIP STUDIO PAINT]